登録日: 2020-04-26 更新日: 2020-04-26
公開されたばかりの「Lubuntu 20.04 LTS」をUSB メモリにインストールしてみました。 インストール後に行った設定の備忘録です。
-
-
インストール後の再起動
デスクトップ画面の表示:
→ログイン画面とデスクトップ画面の背景が新しくなりました。
-
すぐに、システム更新の通知画面が表示されました:
→システム更新があると自動で通知が来ます。
以前は、立ち上げで勝手に更新が走るときがあり、使いたいときに使えず困惑したときがありました。今回は、システム更新のやり方が他のLinux ディストリビューションと同じように、指示しないとシステム更新が走らないように改善されたみたい。ちゃんと通知が来ています。
-
システム更新を手動で行う場合:
$ sudo apt update [sudo] USER_NAME のパスワード: ヒット:1 http://archive.ubuntu.com/ubuntu focal InRelease ヒット:2 http://security.ubuntu.com/ubuntu focal-security InRelease ヒット:3 http://archive.ubuntu.com/ubuntu focal-updates InRelease ヒット:4 http://archive.ubuntu.com/ubuntu focal-backports InRelease $ sudo apt upgrade
もしくは、
メニュー →設定 →「Apply Full Upgrade」
→再起動
-
インストールに使われたISO イメージの確認:
$ cat /var/log/installer/media-info Lubuntu 20.04 LTS "Focal Fossa" - Release amd64 (20200423)
-
カーネルを確認:
$ uname -r 5.4.0-26-generic
-
日本語入力
-
fcitx のインストールの確認
$ apt search fcitx | grep インストール済み
→fcitx は入っているけど、fictx-mozc は入っていませんでした。
-
fictx-mozc のインストール
$ sudo apt install fictx-mozc : 以下のパッケージが新たにインストールされます: fcitx-mozc libprotobuf17 libzinnia0 mozc-data mozc-server mozc-utils-gui tegaki-zinnia-japanese
-
日本語入力の設定
$ im-config
→「入力メソッドの設定」画面が表示
→ OK → Yes
「fictx」にチェック → OK
ユーザー設定 /home/USER_NAME/.xinputrc を fcitx と設定 ユーザー設定がim-config により変更されました。
→ OK
-
日本語入力の設定の確認:
$ cat ~/.xinputrc # im-config(8) generated on Thu, 02 Apr 2020 15:42:28 +0900 run_im fcitx # im-config signature: efc23f83779c1f25b9afe789a1e00c1d -
ログアウト→ログイン
パネルのシステムトレイに「キーボード」アイコンが表示されました。
テキストエディタ(featherpad) を起動。
「半角/全角」キーを押して、日本語入力できました。
-
日本語化で気になったこと
1. 日本語オン時に「あ」ではなく「ギア」(未定義)アイコンになります。
2. 日本語オン時の「あ」のアイコンを右クリック→メニューが英語のままです。
3. メニュー →設定 →「Fcitx の設定」にて、一部しか日本語化されてません。
-
入力メソッドのアイコンのメニューを日本語化
$ sudo apt update $ apt list language-pack-ja : language-pack-ja/focal,focal,now 1:20.04+20200319 all [インストール済み] $ apt list language-pack-gnome-ja : language-pack-gnome-ja/focal,focal 1:20.04+20200319 all
→一部の日本語パックが入っていません。
-
不足の日本語パックをインストール:
$ sudo apt install language-pack-gnome-ja : 以下のパッケージが新たにインストールされます: language-pack-gnome-ja language-pack-gnome-ja-base
ログアウト→ログイン
→入力メソッドのアイコンのメニューが日本語化されました。
-
パネルにアプリを登録
パネル(画面下のバー)を右クリック →「ウェジェットの管理」→「クイックランチャー」を数個、追加。 パネルにできた「アプリケーションアイコンをここにドロップ」に、メインメニューからよく使うアプリを、ドロップして登録しました。その後の作業がやりやすくなります。
クイックランチャーに下記を登録: PCManFM-Qt、Firefox、QTerminal、Featherpad、(Geany)
-
端末 (QTerminal)
フォントを変更。
ファイル →設定 →外観 →フォント
「Ubuntu Mono 14 pt」→「フォント: DejaVu Sans Mono 11 pt」に変更 →適用 →OK
-
Ctrl+Alt+T で「端末」を起動できます。
-
テキストエディタ (Featherpad)
featherpad は、Markdown のハイライトが見やすいのが特徴です。 背景を黒(ダーク系)に設定すると空白(半角スペース)やTab が見やすいです。
設定は癖がありますが、マウスを持っていくとコメントが表示されるので難しくありません。
-
挿入する日付の書式:
yyyy-MM-dd hh:mm
-
ヘルプファイルの修正:
ヘルプファイルはテキストファイルそのものです。Ctrl+H ですぐに呼び出せ、色違いで、書き込み保護されていることを利用して、ヘルプ以外の用途にも使えます。
$ sudo featherpad /usr/share/featherpad/help_ja_JP
-
ファイル履歴を消せない時:
~/.config/featherpad/fp.conf を削除か、リネーム
-
テキストエディタ用にフォントをインストール
$ sudo apt update $ sudo apt install fonts-migmix
次のフォントを含みます:
プロポーショナルフォント(ブラウザ用): → Migu 1P、Migu 1C、MigMix 1P、MigMix 2P
→テキストエディタに、「Migu 1M Regular 12」を設定しました。
-
壁紙を変更
壁紙のフォルダ「/usr/share/lubuntu/wallpapers」の画像ファイルが一新されました。
デスクトップで右クリック →デスクトップ設定 →「一般」タブ
壁紙の画像ファイル:
「/usr/share/lubuntu/wallpapers/lubuntu-default-wallpaper.png」
↓
「/usr/share/lubuntu/wallpapers/2004-city-sky.jpg」に変更
別の候補:
「/usr/share/lubuntu/wallpapers/2004-city-bridge.jpg」
-
壁紙をランダムに表示できます
事前に、「ピクチャ」の下に「壁紙」フォルダを作って、そこに好みの壁紙を入れておきます。
デスクトップで右クリック →デスクトップ設定 →「スライドショー」タブ
1. 「スライドショーを有効にする」にチェック
2. 壁紙画像のフォルダ: /home/USER_NAME/ピクチャ/壁紙
3. 間隔: 0 時間 and 5 分
4. 「スライドショーをランダムに表示する」にチェック
5. 適用 →OK
-
デスクトップの「ホーム」アイコン名を変更
デスクトップにある「ホーム」アイコンは、「ユーザ名」が表示されています。好みではないので、日本語の「ホーム」に変えました。
1. 新しいアイコンを作成
$ cd ~/Desktop/ $ cp user-home.desktop user-home-2.desktop
2. アイコン名を変更
管理者権限でないとファイルをいじれませんでした。
$ sudo featherpad user-home-2.desktop
最終行に下記を追加して保存:
↓
Name[ja]=ホーム
-
3. ログアウト→ログイン
デスクトップに「ユーザ名」と「ホーム」の2つのアイコンが重複して表示されると思います。
-
4. 「ユーザ名」のアイコンの表示を消します。
デスクトップで右クリック →デスクトップ設定 →「高度」タブ
- ホーム(←ユーザ名)
- Trash
- Computer
- Network
消したいアイコン(今回はすべて)のチェックを外して、 →適用 →OK
(作成した「ホーム」アイコンのみが残ります)
→適用 →OK
-
5. 「ホーム」アイコンの「!」を消します。
デスクトップの「ホーム」アイコンを右クリック→「Trust this executable」にチェックを付けます。
-
6. 「ホーム」アイコンをダブルクリックして、動作を確認。
-
7. もし、作成したアイコンを消したいときは、
$ cd ~/Desktop/ $ rm user-home-2.desktop
再度、表示したいときは、設定で「ホーム」アイコンにチェック、表示させてやり直しです。
-
モニタ画面の輝度調整について
ショートカットキーにモニタ画面の輝度調整が定義されていました。 デスクトップPC では手を伸ばさないと出来ないモニタ画面の調整が、ノートPC 並に出来るのは便利です。
-
Shift+Ctrl+F6 →輝度ダウン
-
Shift+Ctrl+F7 →輝度アップ
-
パネルに CPU モニター表示を追加
CPU の負荷を緑のバーグラフの上下の動きで表示してくれるので、操作前にもう少し待つべきかの目安にできます。ランプの付いていないUSB メモリを使っているときにも便利。アプリの負荷が見えます。
パネルの中央で右クリック →ウェジットの管理 →「+: 追加」→「CPU モニター」→ウェジットの追加 →「CPU モニター」は一番下(パネルの右端)にしました。→閉じる
-
パネルの時計の表示を変更
パネルの時計を右クリック →"世界時計"を設定 →下の方にある「形式を詳しく指定する」にチェック →「指定する」
開いた窓の上にある文字列を修正:
'<b>'HH:mm:ss'</b><br/><font size="-2">'ddd, d MMM yyyy'<br/>'TT'</font>'
↓ 修正
'<b>'HH:mm'</b><br/><font size="-2">'yyyy-MM-dd ddd'<br/>'TT'</font>'
→OK →閉じる
- 時計が2段で表示されます。曜日もわかります。
-
アプリのウィンドウのタイトルバーに 巻き上げボタンを追加しました
メニュー →設定 →LXQt Settings →Openbox 設定マネージャ→「外観」タブ ボタンの並び順: NLIMC →NSLIMC に変更。
S: シェード化(巻き上げ)ボタンの追加 →タイトルバー の左に「↑」アイコンが追加されました。
クリックするとタイトルバーだけになるので、ウィンドウで隠れたダイアログを確認できるので、思っているよりも便利。 「↓」アイコンに変わるので、それをクリックすると元に戻ります。
-
仮想デスクトップの数を減らしました
仮想デスクトップは 4 つも使わないので、少しでもパネルにアプリがたくさん表示できるように減らしました。少なくすると、マウスのスクロールボタンで誤って仮想ディスクトップを切り替えてしまっても、迷わなくなります。
メニュー →設定 →LXQt Settings →Openbox 設定マネージャ→「デスクトップ」タブ
デスクトップの数: 4 →2
→閉じる
-
スクリーンセーバの設定
スクリーンセーバの数が半端なく増えています。見ていて飽きません。
1. メニュー →設定 →screensaver →XScreenSaverの設定 →「拡張オプション」タブ
「画像をランダムに選択する」にチェック →参照ボタン
フォルダ: →「ピクチャ/」をダブルクリック →「壁紙/」をダブルクリック →OK
画面が戻り、「/home/USER_NAME/ピクチャ/壁紙」と表示されました。 (指定したフォルダの下にあるフォルダの画像も対象になります。)
-
2. 上記の続き →「表示モード」タブ
モード: 「ランダムなセーバを用いる」
薄いグレーの文字は、インストールされていない項目です。
濃い文字は、インストールされている項目です。
ひとつずつ選択→右にレビューが表示されます。 チェックを付けることで、そのセーバが使われ、チェックを外すと使われません。
-
イマイチなのでチェックを外したセーバ:
この辺りは好みです。参考まで。
Deco、Deluxe、Demon、Srift、FilmLeader、Flame、GlitchPEG、Goop、Grav、Greynetic、Hopalong、Lavalite、LCDscrub、Lockward、Maze、MemoScroller、Moire、Moire2、m6502、Tessellimage、Munch、NerveRot、NoseGuy、Pedal、Peepers、Penrose、Qix、Slip、Strange、Tessellimage、、Triangle、VFeedback、VidWhacker、Voronoi、Waner、WhirlWindWarp、XAnalogTV、Xjack、XMatrix、XLyap、XSpirograph
→閉じる
-
synaptic のインストール
インストールしたいパッケージを検索するときにあると便利です。
$ sudo apt update $ sudo apt install synaptic : 以下のパッケージが新たにインストールされます: libcairo-gobject-perl libcairo-perl libdpkg-perl libept1.6.0 libextutils-depends-perl libextutils-pkgconfig-perl libfile-fcntllock-perl libglib-object-introspection-perl libglib-perl libgtk3-perl libvte-2.91-0 libvte-2.91-common pkg-config synaptic
-
synaptic の起動
$ sudo synaptic
または、
メニュー →設定 →「Synaptic Package Manager」→パスワード入力
-
KolourPaint のインストール
画像編集ソフトです。
軽くて安定しているので、Web 加工に使用。
画像を右クリック→アプリケーションで開く→「KolourPaint」、という使い方が多いです。
「kolourpaint」で検索:
$ sudo apt update $ apt search kolourpaint : gambas3-gb-image/focal 3.14.3-2ubuntu3.1 amd64 Gambas image effects kolourpaint/focal 4:19.12.3-0ubuntu1 amd64 simple image editor and drawing application kolourpaint4/focal,focal 4:19.12.3-0ubuntu1 all transitional package for kolourpaint
-
kolourpaint のインストール:
$ sudo apt install kolourpaint : 以下のパッケージが新たにインストールされます: kolourpaint libkf5kdelibs4support-data libkf5kdelibs4support5 libkf5kdelibs4support5-bin
-
kolourpaint の起動
メニュー →グラフィックス →「KolourPaint」
-
geany のインストール
テキストエディタです。上書き保存後、タブは閉じずにアプリを終了させると、次のアプリの起動では、開いていたタブ(ファイル)を開いてくれます。続けて編集することのあるファイルの記述に便利です。
$ sudo apt install geany : 以下のパッケージが新たにインストールされます: geany geany-common
-
geany の起動
メニュー →プログラミング →「Geany」
-
geany の日付書式の設定
編集→日付を挿入→任意の日付書式を設定
%Y-%m-%d %H:%M
→OK
Shift+Alt+D にて、
2020-04-26 15:42
-
Lubuntu の良いところ
1. シンプルで軽いこと
2. ベースが「Ubuntu」であること
→根幹が同じで、同じパッケージシステムが使えます。設定のやり方は Ubuntu とは違うし、同じフレーバーの Budgie に比べると、癖が目立ちます。ですが、今回、システム更新のやり方が他のフレーバーと似てきたので、癖が薄まったように感じます。
3. 簡単に、壁紙をランダムに表示できます。(やり方は記述済み)
4. スクリーンセーバーの種類が増えました。
→デフォルト「Flurry」がお気に入り。青白い、タバコの煙みたいなやつです。他のセーバーも楽しいですね。
-
Lubuntu の気になるところ
1. Window + 矢印キー で画面半分のウィンドウのタイリングができません。不便です。
→Lubuntu ではキーの設定が重なることから削除されました。リスクは承知で「H44. Lubuntu 20.04 LTS で Window + 矢印キー を設定 」で自己責任で復活させました。右のWindow + 矢印キー で動作します。やはり、便利です。
2. マウスのスクロールホイールで、仮想デスクトップが勝手に切り替わります。
→画面をスクロールさせようとしたら突然画面が消えるので戸惑います。たぶん、便利な方もいるのだろうけど、個人的にはオフの設定が欲しいです。
→仮想デスクトップを2つに減らしたら、迷わなくなりました。
3. 仮想デスクトップは、個人的には 4つも要りません。
→2つに設定変更。パネル(画面下のバー)には、より多くの「アプリ」のアイコンを並べらる方が助かります。
- 気になった上記の 3つは「使い方」での差。使い方は人それぞれなので、選択できる方が良いです。
4. デスクトップに置かれたホームアイコンが「ユーザ名」です。
→これも便利だと思う人もいれば、プライバシーとかセキュリティとか気になる人もいます。個人的には避けたいのでアイコン名を変更しました。
5. デスクトップに置かれたアイコンが英語のままです。
→個人的には「ホーム」以外は表示しません。なので影響なし。これも好み。でも、ほとんどが日本語化されたのにデスクトップのアイコンだけ英語なのは違和感というか、中途半端に感じます。
6. ログイン画面(SDDM) は毎回見る画面なので、背景を変更したくなりましたが、設定ツールがありません。
→好みは人それぞれです。個人的に「H43. Lubuntu 20.04 LTS ログイン画面の壁紙を変更 」で変更しました。
7. 新しく加わった、「システム更新の通知」などは日本語化されていません。
-
まとめ
以前よりも軽快さが増した印象がします。開発に参加された方々に感謝。
使い方は人それぞれです。使いやすいか使いにくいかは、その人が使ってみないとわかりません。 Lubuntu を使って、使いやすいと感じる(もしくは、使いやすくできる)のなら、シンプルで軽くていいかもしれません。
-
-
目次
- インストール後の再起動
- すぐに、システム更新の通知画面が表示されました:
- システム更新を手動で行う場合:
- 日本語入力
- パネルにアプリを登録
- 端末 (QTerminal)
- テキストエディタ (Featherpad)
- テキストエディタ用にフォントをインストール
- 壁紙を変更
- デスクトップの「ホーム」アイコン名を変更
- モニタ画面の輝度調整について
- パネルに CPU モニター表示を追加
- パネルの時計の表示を変更
- アプリのウィンドウのタイトルバーに 巻き上げボタンを追加しました
- 仮想デスクトップの数を減らしました
- スクリーンセーバの設定
- synaptic のインストール
- KolourPaint のインストール
- geany のインストール
- Lubuntu の良いところ
- Lubuntu の気になるところ
- まとめ
-
-