Linux あれこれ

Linux 関連(一部 Windows11 )の備忘録です。

Fedora 32 GNOME をUSBメモリにインストール〈H71〉

登録日: 2020-06-18 更新日: 2020-08-20

Fedora Workstation 32」をUSB メモリにインストールしました。 GNOME の本家と言えるFedora の使い勝手はどうなのか確認しました。 たぶん、業務で関わる人が多くなるディストリビューションです。

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「目次」

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GNOME セッションの切り替え:

ログイン画面でEnter →パスワード入力画面→右下の設定ボタンをクリック

GNOME
GNOME クラシック
GNOME on Xorg

→選択してからログイン

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GNOME」セッション (Wayland) 、「GNOME on Xorg」セッション (Xorg) :

→シンプルです。壁紙はデフォルトで明暗が変化。こちらは暗い時です。 Windows キーだけでなく、マウスを左上隅にぶつけてもアクティビティを開けます。 検索語が完全でなくてもアプリを絞り込めるのが利点。Windows →「te」→Enter →「端末」

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GNOME クラシック」セッション (Xorg) :

→MATE 風です。検索機能がないので軽いです。メニューにある「お気に入り」と「場所」が便利。 GNOME にない、アプリの最小化が簡単にできるのは良いなと思います。 壁紙は明い時です。下のパネルバーが自動で隠れてくれる設定が欲しいです。

カーネル5.7 で、アプリが起動できなくなりました。完全移行のためのサポート停止なのか、不具合なのかは不明。 カーネル5.6 に留めておけば、使えます。(今回のインストール手順)

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Fedora について

公式サイト:

Fedora へようこそ

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Fedora には

があります。今回は、「WORKSTATION」をインストールしました。

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特徴:

2020-07-14 現在:

$ uname -r
5.7.8-200.fc32.x86_64

→最新のカーネルはリスクがあります。調子が良いかは使ってみないとわかりません。 (このバージョンは自分の環境だと問題がありました。後半の追記を参照)

  • オープンソースの言語処理系やツール、ユーティリティの一式を提供。そして、モジュール性

「必要なアプリケーションまたは言語スタックの適切なバージョンを選択し、OSが新しいバージョンにアップグレードされてもそれを維持します。」とのこと。業務アプリなどは、実績とかコストや信頼性からひんぱんには更新されませんからね。

→featherpad でいうと、日本語化されたときに公開された古いバージョンです。適切なバージョンなのかは不明。

  • libreoffice は、最新のバージョン 6.4.4.2 で、日本語化されています。 libreoffice-base とlibreoffice-draw は入っていませんが、単体での起動が多いので正解かな。
$ dnf group info libreoffice
:
グループ: LibreOffice
 説明: LibreOffice 統合オフィススイート
 必須なパッケージ:
   libreoffice-calc
   libreoffice-emailmerge
   libreoffice-graphicfilter
   libreoffice-impress
   libreoffice-math
   libreoffice-writer
 オプション パッケージ:
   libreoffice-base
   libreoffice-draw
   libreoffice-pyuno

→dnf は、グループでインストールできるみたい。組み合わせを考えなくてよいので便利です。

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ダウンロード

Fedora 32 Workstation のダウンロード

Fedora」のイメージの検証は、他のディストリビューションよりも細かくて面倒なんですが、確実で安全です。 というか、他のディストリビューションも本来はここまでやるべきことです。

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1. Linux用またはISOファイルが欲しい? にある、

For x86_64:

Fedora 32: x86_64 DVD ISO」の項目の 「 ダウンロード 」をクリック

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2. CHECKSUM ファイルでダウンロードを検証します。

下にスクロールすると表示される「ダウンロードの検証 」をクリック。

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右側にある、Fedora Workstation

Fedora 32 x86_64 CHECKSUM」(青いリンク)を右クリック→「名前を付けてリンク先を保存」

→「Fedora-Workstation-32-1.6-x86_64-CHECKSUM 」→保存

  • ダウンロードした、Fedora Workstation のCHECKSUM ファイルを、先程のイメージの保存場所と同じフォルダーに保存します。
$ cd ~/ダウンロード/Fedora/

$ ls
Fedora-Workstation-32-1.6-x86_64-CHECKSUM  Fedora-Workstation-Live-x86_64-32-1.6.iso
  • 検証の手順は、その左側に英語で記述されています。

3. Fedora のGPG 鍵をインポート:

$ curl https://getfedora.org/static/fedora.gpg | gpg --import

  % Total    % Received % Xferd  Average Speed   Time    Time     Time  Current
                                 Dload  Upload   Total   Spent    Left  Speed
100 10955  100 10955    0     0  21107      0 --:--:-- --:--:-- --:--:-- 21107
gpg: 鍵********CFC659B9: 公開鍵"Fedora (30) <fedora-30-primary@fedoraproject.org>"をインポートしました
gpg: 鍵********3C3359C4: 公開鍵"Fedora (31) <fedora-31-primary@fedoraproject.org>"をインポートしました
gpg: 鍵********12C944D0: 公開鍵"Fedora (32) <fedora-32-primary@fedoraproject.org>"をインポートしました
gpg: 鍵********0608B895: 公開鍵"EPEL (6) <epel@fedoraproject.org>"をインポートしました
gpg: 鍵********352C64E5: 公開鍵"Fedora EPEL (7) <epel@fedoraproject.org>"をインポートしました
gpg: 鍵********2F86D6A1: 公開鍵"Fedora EPEL (8) <epel@fedoraproject.org>"をインポートしました
gpg: 鍵********DBBDCF7C: 公開鍵"Fedora (iot 2019) <fedora-iot-2019@fedoraproject.org>"をインポートしました
gpg:           処理数の合計: 7
gpg:             インポート: 7

4. CHECKSUM ファイルが改ざんされていないか、または正常か、CHECKSUMファイルを検証:

チェックサムも改ざんされていたら、お手上げなので、まずはこちらを確認します。

$ gpg --verify-files *-CHECKSUM
                                      
gpg: 2020年04月25日 01時58分35秒 JSTに施された署名
gpg:                RSA鍵********12C944D0を使用 ←(注目)
gpg: "Fedora (32) <fedora-32-primary@fedoraproject.org>"からの正しい署名 [不明の] ←(注目)
gpg: *警告*: この鍵は信用できる署名で証明されていません!
gpg:       この署名が所有者のものかどうかの検証手段がありません。
 主鍵フィンガープリント: 97A1 AE57 C3A2 372C CA3A 4ABA 6C13 026D 12C9 44D0 ←(注目2)

「Fedora (32) <fedora-32-primary@fedoraproject.org>"からの正しい署名」 となっていればOK。さらにフィンガープリントの値も確認するとベスト。

↓ ページを下にスクロールすると、下記が確認できます。

パッケージ署名鍵:

Fedora Project が公開するそれぞれの安定版 RPM パッケージは、GPG で署名されています。 そのパッケージが、Fedora Project によって提供されたもので、改ざんされていないことを確認できます。

現行のキーはこちら:

Fedora 32
id:
4096R/12C944D0 2019-08-12

Fingerprint:
97A1 AE57 C3A2 372C CA3A 4ABA 6C13 026D 12C9 44D0 ←(注目2)

5. CHECKSUM ファイルは、以下の鍵のいずれかによる署名が付与されています:

… 12C944D0 - Fedora 32 ←(注目)

項番4. の段階では、gpg の鍵を作成していないので「この鍵は信用できる署名で証明されていません!」と表示されます。

下記の操作でgpg の鍵を作成できますが、作るのは面倒なので、ダウンロードの回数が少ないのならパス。

$ gpg --gen-key

6. ダウンロードしたイメージのチェックサムが同じかを検証:

$ sha256sum -c *-CHECKSUM
:
Fedora-Workstation-Live-x86_64-32-1.6.iso: 完了  ←(この行が「完了」表示ならば、チェックサムは同じです)
sha256sum: 警告: 書式が不適切な行が 19 行あります

→他のイメージもチェックされるので、余計なメッセージが表示され、わかりづらいです。

または、直接確認:

$ sha256sum Fedora-Workstation-Live-x86_64-32-1.6.iso
4d0f6653e2e0860c99ffe0ef274a46d875fb85bd2a40cb896dce1ed013566924  Fedora-Workstation-Live-x86_64-32-1.6.iso

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参考:

sigファイルの電子署名を確認する方法

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インストール

1. ライブUSB メモリで立ち上げ

ブート選択画面が表示されます。

  Fedora-Workstation -Live 32

Start Fedora-Workstation-Live 32
:

→自分のPC だと、メニューは中途半端な表示で、「Enter」キーで進んでも「画面真っ暗」でした。

下記の操作で、回避できました:

「Tab」キーを押します。(ブートコマンドの編集モード)

> vmlimz initrd=initrd.img root=live:CDLABEL=Fedora-WS-Live-32-1-6 rd.live.img rd.live.check quiet

↓ カーソルは行末にあるので、「BS」キーを20個押します。

> vmlimz initrd=initrd.img root=live:CDLABEL=Fedora-WS-Live-32-1-6 rd.live.img

修正後に「Enter」キー

画面真っ暗から30秒ほどで、メッセージが流れて立ち上がります。

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2. ライブの選択画面が表示されます。

  「Welcome to Fedora」

「Try Fedora」  「Install to Hard Drive」

→「Try Fedora」をクリック →「Close」をクリック

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3. GNOME のデスクトップ画面になります。

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4. インストール先になるUSB メモリ(fat32 で初期化済)を挿し込みます。

今回は64GB を使用。32GB で十分。

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5. 事前作業

Windows」キー →一番下の「Show Applications」→「Disks」で検索→「Disks」アプリを起動

左側で、63GB(/dev/sdc) をクリック→fat であることを確認。

「■」(四角)をクリックしてアンマウント→「▶」(三角)に変わります。

「ー」→「Delete」でパーティションを削除→すべて「FreeSpace」にします。(つまり、何もない状態)

右上の「x」でウィンドウを閉じます。

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6. インストールアプリを立ち上げます

Windows」キー →「f」アイコン (Install to Hard Drive)

Fedora 32へようこそ」画面表示

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7. 言語:

日本語(Japanese)→日本語(日本)

→「続行」


8. インストール概要: (自動で入力されているので確認)

地域設定

  キーボード(K)  日本語

  時刻と日付(T)  アジア/東京 タイムゾーン

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システム

  インストール先(D)  ディスクが選択されていません

-


9. 「インストール先(D)」をクリック

バイスの選択 今回は「sdc」を選択

ストレージの設定

  「自動構成」にチェック

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画面左下の青色の「完全なディスク要約とブートローダー」をクリック

選択したディスク

  sdc にて「ブート」にチェックあり

念の為、「ブートデバイスとして設定」をクリック

→「閉じる」

→左上の「完了」をクリック

-

10. 「インストール概要: 」画面に戻りました。

システム

  インストール先(D)  自動パーティション設定が選択されました

-

11. 画面右下の「インストールの開始」をクリック

「インストールの進行状況」を表示

  ステータスバーが伸びていきます。

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12. 「完了しました!」表示

→「終了」

13. 右上の「電源」ボタン→「Power off」→「Power off」

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14. ライブUSB メモリだけを抜いて、電源オン

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15. 「ようこそ」画面が表示されるので、設定

→「次へ」

ネットワーク Wi-Fi

→「スキップ」(有線LAN で接続している場合)

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プライバシー

  位置情報サービス: オン→オフ

  自動問題報告: オン

→「次へ」

-

オンラインアカウント

  オンラインアカウントへの接続

→「スキップ」

-

ユーザー情報

  フルネーム: 英字

  ユーザー名: 英字(ユーザー名はホームフォルダの名前にもなります)

→「次へ」

-

パスワード

パスワードを設定する

  パスワード:

  確認:

→「次へ」

-

セットアップ完了

すべて終えました!

Fedora を使い始める」をクリック

-

16. 「初めて使う方へ」(GNOME ヘルプ)が表示されます

わかりやすい動画で操作法が説明されるので、見ておくと良いです。

  • 「アプリケーションを起動する」動画の説明

  • 「タスクを切り替える」動画の説明

  • 「ウィンドウとワークスペース」動画の説明

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ちなみに、あとでこちらは起動できます。

Windows キー →help →「GNOME ヘルプ」

「Getting Started with GNOME」(GNOME は初めてですか?…)→「初めて使う方へ」画面

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追記: インストール直後の更新の前に、OSのバージョンを上げない設定にします

Fedora 32 のOS 更新で、OS バージョンは5.7 になります。5.7 は今のところ問題がありすぎるので、 「Fedora 32」をインストールしたら、すぐにOSのバージョンを上げない設定にします。

参考:

アップデートの適応

アップデートや依存関係でバージョンが変わらないように制限したい場合、 パッケージ検索から除外します。

$ uname -r
5.6.6-300.fc32.x86_64

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OSのバージョンを上げない設定にします:

$ sudo nano /etc/dnf/dnf.conf

↓ 下記の行を追加:

exclude=kernel*

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ついでに、メニューの保持数を増やします:

installonly_limit=3

↓ 数字を増やします:

installonly_limit=10

確認:

$ cat /etc/dnf/dnf.conf
[main]
gpgcheck=1
installonly_limit=10
clean_requirements_on_remove=True
best=False
skip_if_unavailable=True
exclude=kernel*

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再起動

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インストール直後のシステム更新

デスクトップ画面の上部に「アップデータあり」の表示

画面上部のパネル中央の時計をクリック→「ソフトウェアのアップデートが利用…」をクリック

→「ソフトウェア」アプリが起動されます

「アップデート」タブに、数字の 28 が表示されています。

→「ダウンロード」をクリック

-

しばらくすると「再起動してアップデート…」が表示されるので、

→「再起動とインストール」をクリック

-


再起動され、立ち上げ中に「Installing Updates …」表示

ステータスバー表示(時間がかかります)

→すでにインストールは完了しているので、放おっておけます。

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「更新をインストール後にリブートします…」表示

再起動され、立ち上がりました。

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ログイン画面表示

ログイン画面のアバター(人形のアイコン)がアルファベットの一文字(例えば、U)です。

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デスクトップ画面表示

Windows キーを押したとき表示される、左のランチャー(お気に入り)の登録アプリ:

  • Firefox

  • カレンダー

  • Rhythmbox

  • 写真

  • ファイル

  • ソフトウェア

  • 「アプリケーションを表示する」(すべて表示)

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システム更新

設定からとか、「ソフトウエア」アプリを使って更新できますが、コマンドの方が多くの更新が実施されるみたい。

更新があるとき:

$ sudo dnf update
[sudo] USER_NAME のパスワード:
:
アップグレード  42 パッケージ

ダウンロードサイズの合計: 196 M
これでよろしいですか? [y/N]: y
:
Delta RPM により 196.1 MB の更新を 147.2 MB に削減できました。(24.1% がキャッシュされていました)
:
完了しました!

→.drpm というファイル形式があるみたい。

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更新がないとき:

$ sudo dnf update
[sudo] USER_NAME のパスワード:
メタデータの期限切れの最終確認: 2:25:31 時間前の 2020年05月29日 19時28分19秒 に実施しました。
依存関係が解決しました。
行うべきことはありません。
完了しました!

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$ uname -r
5.6.18-300.fc32.x86_64

$ uname -a
Linux localhost.localdomain 5.6.18-300.fc32.x86_64 #1 SMP Wed Jun 10 21:38:25 UTC 2020 x86_64 x86_64 x86_64 GNU/Linux

カーネルは新しいです。システムのインストール時には「コンピュータ名」を聞いてきませんので、localhost.localdomain になっています。

実はこれが後々、同じfedora のフレーバーのUSB メモリをマウントできない原因になります。自動でパーティションを作ると、デフォルトがLVM2 で、仮想のボリューム名にコンピュータ名が使われるので、同じ名前になり、マウントが拒否されます。

なので、手動で領域確保するか、または、すべての領域を使わずに置換を利用して、後ろに未使用パーティションを作っておくと良いです。あとでfat32 でフォーマットすると自動マウントできるので、データの受け渡しに使えます。

ただし、これをやらなくても、fedora 以外の他のManjaro GNOME 等にマウントすればいいだけです。すんなりマウントされます。

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$ cat /etc/fedora-release
Fedora release 32 (Thirty Two)

$ cat /etc/redhat-release
Fedora release 32 (Thirty Two)

$ cat /etc/os-release
NAME=Fedora
VERSION="32 (Workstation Edition)"
ID=fedora
VERSION_ID=32
VERSION_CODENAME=""
PLATFORM_ID="platform:f32"
PRETTY_NAME="Fedora 32 (Workstation Edition)"
ANSI_COLOR="0;34"
LOGO=fedora-logo-icon
CPE_NAME="cpe:/o:fedoraproject:fedora:32"
HOME_URL="https://fedoraproject.org/"
DOCUMENTATION_URL="https://docs.fedoraproject.org/en-US/fedora/f32/system-administrators-guide/"
SUPPORT_URL="https://fedoraproject.org/wiki/Communicating_and_getting_help"
BUG_REPORT_URL="https://bugzilla.redhat.com/"
REDHAT_BUGZILLA_PRODUCT="Fedora"
REDHAT_BUGZILLA_PRODUCT_VERSION=32
REDHAT_SUPPORT_PRODUCT="Fedora"
REDHAT_SUPPORT_PRODUCT_VERSION=32
PRIVACY_POLICY_URL="https://fedoraproject.org/wiki/Legal:PrivacyPolicy"
VARIANT="Workstation Edition"
VARIANT_ID=workstation

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日本語入力の設定


1. 「ibus-kkc」を使う場合:

日本語入力メソッドは、「日本語(かな漢字)」(ibus-kkc) が入っていました。 Fedora は、極力サードパーティのソフトウェア(Fcitx など)は使わない姿勢みたい。 ibus-kkc は自家製のソフト(Fedora がメンテ)なので、ibus しか使わなくてよいからか、システムとがっしり結びついており、Fcitx と相性が悪いわけです。

Windows」+space で「あ」にすれば、「半角/全角」キーで日本語オン/オフの切り替えができます。

$ dnf list ibus-kkc
:
インストール済みパッケージ
ibus-kkc.x86_64              1.5.22-13.fc32                  @anaconda

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2. 「ibus-anthy」を使う場合:

日本語オン/オフのキーを個別に割り当てできる(やり方を知っている?)、ibus-anthy に変更しました。

$ sudo dnf install ibus-anthy

ログアウト→ログイン

Windows」→「アプリケーションを表示する」→「設定」→「地域と言語」→入力ソース

日本語(かな漢字)を「x」で削除。

「+」→「日本語」→日本語(anthy) →「追加」で、日本語(anthy)を追加。

ログアウト→ログイン

-


ibus-anthy 日本語オン/オフのキーを個別に割り当て(任意)

パネルの「あ」アイコンをクリック→「設定-Anthy」→「IBus-Anthy の設定」画面→「キー割り当て」タブ

コマンドを選択して「編集」をクリック

hiragana_mode []
↓
hiragana_mode [Hiragana_Katakana]


hiragana_for_latin_with_shift [Hiragana_Katakana]
↓
hiragana_for_latin_with_shift []


latin_mode []
↓
latin_mode [Muhenkan]
  • 「半角/全角」にて日本語オン/オフ

  • 「ひらがな」にて日本語オン(日本語入力)

  • 「無変換」にて日本語オフ(英文字入力)

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3. 「ibus-mozc」を使う場合:

ibus-anthy を日本語入力に使ってみましたが、同じところで誤変換します。つまり、学習してくれません。 辞書登録していくのは面倒なので、学習してくれるibus-mozc に変更しました。

ibus-mozc のインストール:
$ sudo dnf install ibus-mozc

ログアウト→ログイン

-


入力メソッドの切り替え:

Windows + A」→設定 →「地域と言語」タブ →入力ソース

- 日本語

- 日本語 (Anthy)

↓ 変更(削除して追加)

- 日本語

- 日本語 (Mozc)

ログアウト →ログイン

テキストエディタにて、「Windows + スペース」→「Mozc」に切り替え。

あとは、「半角/全角」キーで日本語オン/オフできます。

パネルの「あ」アイコンをクリック→ツール→プロパティ→「Mozc プロパティ」→キー設定の選択→「カスタム」を選んで「編集」

ibus-anthy のときに設定した、「ひらがな」で日本語オン、 「無変換」で日本語オフ、のキー割当が使えるようになっており、編集の必要はありませんでした。

日本語入力できました。誤変換が少ないですね。あっても学習してくれます。

ただし、使うアプリを変えたときに、時々、日本語オン/オフできなくなるときがあるので、 そのときは、「Windows + スペース」→「Mozc」に切り替えると日本語オン/オフできるようになります。

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ここで、レビューサイトに紹介されている「日本語」の項目を削除するやり方では、日本語オフのとき英語キーボード配列になってしまいます。対策として、並び順を変更してみました。

- 日本語 (Mozc)

- 日本語

→効果はありませんでした。関係なし。

-


使わない、入力メソッド関連のパッケージを確認:

$ dnf list ibus-*
:
インストール済みパッケージ
ibus-anthy.x86_64                      1.5.11-6.fc32                      @fedora
ibus-anthy-python.noarch               1.5.11-6.fc32                      @fedora
ibus-gtk2.x86_64                       1.5.22-7.fc32                      @updates 
ibus-gtk3.x86_64                       1.5.22-7.fc32                      @updates 
ibus-hangul.x86_64                     1.5.3-2.fc32                       @anaconda
ibus-kkc.x86_64                        1.5.22-13.fc32                     @anaconda
ibus-libpinyin.x86_64                  1.11.92-1.fc32                     @anaconda
ibus-libs.x86_64                       1.5.22-7.fc32                      @updates 
ibus-libzhuyin.x86_64                  1.9.1-3.fc32                       @anaconda
ibus-m17n.x86_64                       1.4.2-2.fc32                       @anaconda
ibus-mozc.x86_64                       2.23.2815.102-9.fc32               @fedora
ibus-qt.x86_64                         1.3.3-24.fc32                      @anaconda
ibus-setup.noarch                      1.5.22-7.fc32                      @updates 
ibus-typing-booster.noarch             2.9.1-1.fc32                       @updates 

利用可能なパッケージ
:

ibus-anthyibus-hangul、ibus-libpinyin、ibus-libzhuyin、ibus-kkc、ibus-m17n、ibus-typing-booster は削除しました。

何が削除されるかわからないので、ひとつずつ削除しましたが、まとめて削除しても良さそう。

$ sudo dnf remove ibus-anthy
:
削除しました:
  anthy-9100h-39.fc32.x86_64
  anthy-unicode-1.0.0.20191015-3.fc32.x86_64
  ibus-anthy-1.5.11-6.fc32.x86_64 
  ibus-anthy-python-1.5.11-6.fc32.noarch
  kasumi-2.5-26.fc32.x86_64

→kasumi は、anthy の辞書登録ツールです。

-

$ sudo dnf remove ibus-hangul
:
削除しました:
  ibus-hangul-1.5.3-2.fc32.x86_64
  libhangul-0.1.0-21.fc32.x86_64

→ハングルは要りません。

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$ sudo dnf remove ibus-kkc
:
削除しました:
  ibus-kkc-1.5.22-13.fc32.x86_64
  langpacks-core-ja-3.0-3.fc32.noarch
  langpacks-ja-3.0-3.fc32.noarch
  libkkc-0.3.5-17.fc32.x86_64
  libkkc-common-0.3.5-17.fc32.noarch
  libkkc-data-1:0.2.7-16.fc32.x86_64     
  marisa-0.2.4-44.fc32.x86_64
  skkdic-20200128-1.T1339.fc32.noarch

→日本語(かな漢字)です。skkdic(自分で鍛えて行ける skk の辞書)が使えるのが利点です。

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$ sudo dnf remove ibus-libpinyin
:
削除しました:
  ibus-libpinyin-1.11.92-1.fc32.x86_64

→pinyin は中国語のローマ字入力です。

-

$ sudo dnf remove ibus-libzhuyin
:
削除しました:
  ibus-libzhuyin-1.9.1-3.fc32.x86_64
  kyotocabinet-libs-1.2.77-3.fc32.x86_64
  libpinyin-2.3.0-3.fc32.x86_64
  libpinyin-data-2.3.0-3.fc32.x86_64
  libzhuyin-2.3.0-3.fc32.x86_64

→zhuyin は中国語(中文)です。

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$ sudo dnf remove ibus-m17n

→libm17n ライブラリを用いることで多くの 非ラテン文字を入力できます。

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$ sudo dnf remove ibus-typing-booster

→インド語の入力速度アップ用です。

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削除後の確認:

$ dnf list ibus-*
:
インストール済みパッケージ
ibus-gtk2.x86_64                     1.5.22-7.fc32                @updates
ibus-gtk3.x86_64                     1.5.22-7.fc32                @updates
ibus-libs.x86_64                     1.5.22-7.fc32                @updates
ibus-mozc.x86_64                     2.23.2815.102-9.fc32         @fedora
ibus-qt.x86_64                       1.3.3-24.fc32                @anaconda
ibus-setup.noarch                    1.5.22-7.fc32                @updates

-


4. 「fcitx-anthy」を使う場合:

Fedora 32 では、リポジトリにfcitx-mozc が登録されていないので、代わりにfcitx-anthy をインストールしました。

-

準備:

デスクトップで右クリック→設定→「地域と言語」タブ→入力ソース

- 日本語

- 日本語(Mozc)

↓ 下記だけにします:

- 日本語

-

ibus-mozc を削除:
$ sudo dnf remove ibus-mozc 
:
削除中:
 ibus-mozc            x86_64      2.23.2815.102-9.fc32       @fedora      1.7 M
未使用の依存関係の削除:
 mozc                 x86_64      2.23.2815.102-9.fc32       @fedora       25 M
 protobuf             x86_64      3.11.2-2.fc32              @fedora      3.5 M
 zinnia               x86_64      0.06-47.fc32               @fedora      175 k
 zinnia-tomoe-ja      x86_64      0.06-47.fc32               @fedora       25 M

-

ibus 関連の余計なパッケージを削除した状態:
$ dnf list ibus*
:
インストール済みパッケージ
ibus-gtk2.x86_64                      1.5.22-7.fc32                    @updates 
ibus-gtk3.x86_64                      1.5.22-7.fc32                    @updates 
ibus-libs.x86_64                      1.5.22-7.fc32                    @updates 
ibus-qt.x86_64                        1.3.3-24.fc32                    @anaconda
ibus-setup.noarch                     1.5.22-7.fc32                    @updates 

→上記のこれらも必要ないかもしれませんが、Fedora だと影響が不明です。システム更新で復活してくるかもしれません。 ibus-kkc はLibreoffice のインストールで復活しました。

$ dnf list *mozc*
:
利用可能なパッケージ
ibus-mozc.x86_64                   2.23.2815.102-9.fc32                   fedora
mozc.x86_64                        2.23.2815.102-9.fc32                   fedora

→上記はインストールできるという表示。つまり、mozc は削除されてます。

-

fcitx-anthy のインストール

参考:

Fedora - 31 - GNOME - 基本操作 - 日本語入力

-

$ sudo dnf install fcitx fcitx-anthy fcitx-configtool
:
インストール:
 fcitx               x86_64 4.2.9.7-2.fc32                         fedora 266 k
 fcitx-anthy         x86_64 0.2.2-10.fc32                          fedora 171 k
 fcitx-configtool    x86_64 0.4.10-8.fc32                          fedora  87 k
依存関係のインストール:
 anthy               x86_64 9100h-39.fc32                          fedora 5.7 M
 fcitx-data          noarch 4.2.9.7-2.fc32                         fedora 1.7 M
 fcitx-gtk2          x86_64 4.2.9.7-2.fc32                         fedora  22 k
 fcitx-gtk3          x86_64 4.2.9.7-2.fc32                         fedora  23 k
 fcitx-libs          x86_64 4.2.9.7-2.fc32                         fedora 489 k
 imsettings          x86_64 1.8.2-1.fc32                           fedora 209 k
 imsettings-gsettings
                     x86_64 1.8.2-1.fc32                           fedora  94 k
 imsettings-libs     x86_64 1.8.2-1.fc32                           fedora 107 k
 xemacs-filesystem   noarch 21.5.34-35.20190323hgc0ed7ef9a5a1.fc32 fedora 9.4 k

確認:

$ dnf list *fcitx*
:
インストール済みパッケージ
fcitx.x86_64                              4.2.9.7-2.fc32                 @fedora
fcitx-anthy.x86_64                        0.2.2-10.fc32                  @fedora
fcitx-configtool.x86_64                   0.4.10-8.fc32                  @fedora
fcitx-data.noarch                         4.2.9.7-2.fc32                 @fedora
fcitx-gtk2.x86_64                         4.2.9.7-2.fc32                 @fedora
fcitx-gtk3.x86_64                         4.2.9.7-2.fc32                 @fedora
fcitx-libs.x86_64                         4.2.9.7-2.fc32                 @fedora
:

設定

fcitx の環境設定:
$ ls -l /etc/environment
-rw-r--r--. 1 root root 0  1月 31 10:21 /etc/environment

$ sudo gedit /etc/environment

↓ 追記:

export GTK_IM_MODULE=fcitx
export QT_IM_MODULE=fcitx
export XMODIFIERS=@im=fcitx
fcitx の自動起動の設定:
$ mkdir -pv ~/.config/autostart
$ ls ~/.config/autostart/

$ gedit ~/.config/autostart/fcitx.desktop

↓ 新規入力:

[Desktop Entry]
Exec=/usr/bin/sh -c "/usr/bin/fcitx -r -d"
Icon=application-x-shellscript
Name=fcitx
Type=Application
Version=1.0
再起動

画面の上部パネルにキーボードアイコンは表示されませんが、 gedit を起動して「半角/全角」キーで日本語入力できました。

$ printenv | grep IM
GTK_IM_MODULE=fcitx
QT_IM_MODULE=fcitx
XDG_RUNTIME_DIR=/run/user/1000  ←(これは無視)

$ printenv | grep im
XMODIFIERS=@im=ibus
:             ←(これ以降は無視)
Windows キー →「Fcitx 設定」→入力メソッドの設定 (fcitx-config-gtk3)
- キーボード - 英語 (US)

- Anthy

↓ 変更:

- キーボード - 日本語

- Anthy
動作確認:

fcitx-anthy にしたところ、gedit にて、通常のキーボードでの入力操作は正常ですが、貼り付け操作がおかしくなりました。

端末からはgedit に貼り付けできます。逆にgedit から端末とかpluma に貼り付けできなくなります。pluma だと正常です。

-


5. 「ibus-mozc」を使うことにしました

fcitx-anthy の利点は候補窓の色(スキン)を変えられる(「Fcitx 設定」の詳細設定でdark 入力)ことくらい。

ウィンドウを右側にタイリングすると、候補窓は左側の画面に表示されるし、学習もしてくれません。

貼り付け操作がおかしいなど、ありがた味はないので、すぐに「ibus-mozc」に戻しました。

-


どのテキストエディタが使えるかの確認:

ibus-kkc、ibus-Anthyibus-mozc にて、プリインストールのアプリ(gedit も含む)は日本語入力できても、追加でインストールしたgeany やfeatherpad で日本語入力できないことに気づきました。

日本語入力の状況:

プリインストールされているアプリは日本語入力可能でした:

gedit、nano、vi、端末、firefox ブラウザでの検索、 : OK

-


geany のインストール

Puppy Linux の標準テキストエディタです。本来はIDE(プログラム開発環境)です。軽いだけでなく、タブ(開いていたファイル)を開始時に開いてくれるのでひと手間減らせるのが利点。テーマを変えたいときは別にインストールが必要です。

$ sudo dnf install geany

$ geany --version
geany 1.36 (May 24 2020 以降に次を使用してビルドGTK 3.24.20, GLib 2.64.3)

→日本語入力候補の窓が点滅して日本語入力できません。

-


featherpad のインストール

Lubuntu というか、LXQt の標準テキストエディタです。Markdown ファイルが見やすい配色なのが利点です。

$ sudo dnf install featherpad

$ featherpad --version
FeatherPad 0.9.3

→日本語入力できません 。英文字しか入力されません。候補も表示されません。

メニューが日本語化されたときに公開された古めのバージョンです。ちなみに、最新は 0.12.1 で、翻訳ファイルの管理が分離されています。

-


notepadqq のインストール

Windows 版のnotepad++ のLinux 版です。タブ(開いていたファイル)を開始時に開いてくれるのでひと手間減らせるのが利点。標準で持っているテーマも多いです。

$ sudo dnf install notepadqq

$ notepadqq --version
QSocketNotifier: Can only be used with threads started with QThread
Notepadqq 1.4.8

→日本語入力できません。こちらも英文字しか入力されません。候補も表示されません。

メニューの日本語化は一部のみで、ヘルプ表示のボタンは文字化け、および、マウスの中央ボタンでの貼り付けができない、ちょっと問題のあるバージョンです。使うなら、最新にビルドし直したほうが良さそう。日本語入力できるかは不明だけど可能性はあり。ちなみに、最新は 2.0.0-beta

-


kwrite のインストール

KDE デスクトップ環境で使われるテキストエディタです。

$ sudo dnf install kwrite

→日本語入力できません。英文字しか入力できません。 しかし、日本語オンで入力すると、英語の候補窓が表示されます。不思議な動きです。 メニューは日本語化されています。

-


xed のインストール

Linux Mint というか、Cinnamon の標準テキストエディタです。gedit と同じテーマファイルが使えます。配置は自由。 アプリ名が「テキストエディタ」なのは、以前の標準テキストエディタだった gedit が「テキストエディター」なので判別しやすくするため。

$ sudo dnf install xed

$ xed --version
xed - Version 2.4.2

→日本語入力できます。

-


mousepad のインストール

Xubuntu というか、Xfce4 の標準テキストエディタです。gedit と同じテーマファイルが使えますが、配置場所は決まっており、違うと認識されません。

$ sudo dnf install mousepad

$ mousepad --version
Mousepad 0.4.2

→日本語入力できます。

-


leafpad のインストール

テーマもないシンプルさ。GTK

$ sudo dnf install leafpad

$ leafpad --version
Leafpad 0.8.18.1

→日本語入力できます。行番号も表示されます。

-


l3afpad のインストール

GTK+ 3 版のLeafpad

$ sudo dnf install l3afpad

$ l3afpad --version
L3afpad 0.8.18.1.10

→日本語入力できます。行番号が同系色なのか見えません。

-


pluma のインストール

Mate デスクトップ環境の標準テキストエディタ。ほぼgedit と同じ機能、昔からのメニューバー表示。軽いのでメイン使用できそう。gedit と同じテーマファイルが使えます。配置は自由。

$ sudo dnf install pluma

$ pluma --version
pluma - Version 1.24.0

→日本語入力できます。

-


ファイルマネージャを起動したい時に、ランチャーの検索で「pluma」が邪魔します。

「files」と検索すると、pluma が先に表示されて邪魔するので、修正します。

$ sudo gedit /usr/share/applications/pluma.desktop

↓ 295行目またはファイルの最後に、下記の行を追記(「files;filer;」の項目を削除) :

Keywords[ja]=text;editor;MATE;tabs;highlighting;code;multiple;pluggable;

-

追記:

いつのまにか邪魔しなくなりました、なので上記の設定は不要です。「filer;」の項目がないので改善されたのかも。

-


動作確認できたので、余計なテキストエディタは削除

gedit 、pluma、は残して、他は削除。

$ sudo dnf remove geany  ←日本語入力できず。
$ sudo dnf remove featherpad ←Qt アプリ。日本語入力できず。
$ sudo dnf remove kwrite   ←Qt アプリ。日本語入力できず。
$ sudo dnf remove notepadqq  ←Qt アプリ。日本語入力できず。でかい。
$ sudo dnf remove xed     ←でかい
$ sudo dnf remove mousepad
$ sudo dnf remove leafpad
$ sudo dnf remove l3afpad

→調べたら、geany だけでなく、ほとんどの「Qt アプリ」で日本語入力できません でした。

geany で日本語入力できないのは、日本語入力の候補窓が表示されたり/消えたりを繰り返し入力できないので、他とは分けて考えた方が良さそうです。

ちなみに、Manjaro GNOME では、問題なく日本語入力できています。

-


「kolourpaint」のインストール

個人的によく使う画像加工処理ソフトです。画像を右クリックして起動することが多いです。

$ sudo dnf install kolourpaint

→こちらもQt アプリ。日本語入力できません。 日本語入力できなくても、支障ありません。

-


「qpdfview」のインストール

個人的によく使うPDF ビュワーです。 表紙付きの見開きで、読む方向を指定できるのが利点。この機能があるビュワーは少ないです。

$ sudo dnf install qpdfview

→こちらもQt アプリ。メニューは日本語化されていません。

-


しばらくして気付いたこと

-

追記 1 :

「Qt アプリで日本語入力できない」件は、次の投稿にも書きましたが、 「Wayland」で使うと、Qt アプリで日本語入力できないことが判明しました。

→ログイン画面にて、X11 で動く「Gnome クラシック」、「Gnome Xorg」セッションを選ぶと回避できます。

-

どうもこれは、Wayland の問題とは限らないみたい

2020-08-20

Manjaro GNOME 20.1 (x11)にて、Qt アプリの「featherpad」で日本語入力オンにならず、日本語入力できません。 ただし、日本語入力メソッドは「fcitx-mozc」です。ちなみに、geany では日本語入力できました。 もしかしたら、ディストリビューションごとに考える問題かもしれません。

-


追記 2 :

2020年07月04日 のシステム更新で、カーネルの更新がありました。

$ uname -r
5.7.6-201.fc32.x86_64

ただし、この更新は、個人的には 致命的 でした。

軽いのでよく使っていた「Gnome クラシック」や「Gnome on Xorg」セッションで、「端末」を含めたすべて?のアプリが正常に起動できなくなりました。「Sugar」セッションは正常に動きます。

-

アプリのウィンドウ画面が真っ暗だったり点滅とかして、アプリの終了ができません。 Ctrl+Alt+F1 とすると、GUI のログイン画面が表示され、「再起動」で「他のユーザーがログインしています」と警告あり。そのまま「再起動」で抜けました。

Xorg のセッションだけがおかしいのかと思っていたら、「Gnome」のセッションでも追加インストールした「pluma」や「qpdfview」の起動でも発生しました。

-

回避策:

立ち上げ時に、一番古いカーネルを選択すると回避できます:

Fedora (5.7.7-200.fc32.x86_64)   →不調(2020-07-06 の更新)
Fedora (5.7.6-201.fc32.x86_64)   →不調(2020-07-04 の更新)
Fedora (5.6.6-300.fc32.x86_64)   →(インストール時のバージョン)動作 OK 

→起ち上げ時、および再起動時に、毎回、選択してやる必要があります。 「pluma」もしくは「mu」が起動できればOK だと思います。

-

どうもこれは、PC 固有の問題みたい

2020-08-20

この現象は、Manjaro Cinnamon 20.1 でも発生しました。カーネルが5.6 だとOK ですが、5.7 になると動作が不調になります。

-

使用しているPC :

古めのPC(Intel Celeron 2955U: 第4世代)です。 Lubuntu のライブUSB にてBIOS 立ち上げをすると、gfxboot で「Graphics initalization failed」になります。 これが原因かはわかりませんが、同じような現象のPC だと発生しそうです。

-


追記 3 :

2020-07-14 現在

次のOS アップデートがありましたが改善されず、それだけでなく回避策の(5.6.6) の項目がなくなりました。 「メニューの保持は3つまで」だったみたい。せめてインストール時のバージョンは残しておきたかった。最悪。

Fedora (5.7.8-200.fc32.x86_64)   →不調 (2020-07-14 の更新)
Fedora (5.7.7-200.fc32.x86_64)   →不調 (2020-07-06 の更新)
Fedora (5.7.6-201.fc32.x86_64)   →不調 (2020-07-04 の更新)

→回避できなくなり、標準アプリしか使えません。追加したアプリを起動すると、再起動しないと解除できません。また、ブラウザを使っていても、固まるときがありました。

ちなみに、Xorg セッションは端末アプリも起動しないので、まったく使えないと言っていい状態。

いつ良くなるのかわからないので、再インストールし直しました。更新される頻度が多いようなので、下記のように、(5.6.6) でOS アップデートを停止する設定にしました。

-


Fedora を使う時の対応策:

Fedora 32 の、OS バージョンの5.7 (およびWayland )は問題があります。 数回の更新がありましたが改善されません。いつ改善されるか不明。

こちらの環境だけかもしれませんが、使いたいアプリが使えなければ、最新のFedora 32 にしても何にもなりません。 「最新のカーネルを使うリスク」を再認識しました。

  • Fedora を使う時の対応策:
1. 立ち上げ時のメニューの保持数を増やします:

参考:

Fedora に保存されているkernelの世代数設定を変更

デフォルトでは3世代を保存。いくつか不具合があるバージョンに当たると、ちゃんと動くバージョンが削除されてしまうので、数字を増やしておかないと、今回のように短い期間に多発されると危険。ただし、数を増やした分、ディスク容量も消費。

$ sudo nano /etc/dnf/dnf.conf

修正:

installonly_limit=3

↓ 数字を増やします:

installonly_limit=10

→これだけあれば安心ですが、メニューの増え方が異常に多いようなら、次の項目のように停止して様子見。 大事なのは、インストール時の最初、もしくはちゃんと動くメニューを消されないようにすること。

-

2. 「Fedora 32」をインストールしたら、更新せずにすぐにOSのバージョンを上げない設定にします
$ sudo nano /etc/dnf/dnf.conf

下記の行を追加:

exclude=kernel*

再起動

→更新してみると、OS バージョンは「5.6.6-300」のままです。 ちなみに、Manjaro GNOME の最新(2020-07-14 時点) のカーネルは、5.6.16 です。

3. 「Fedora 31」を使う

→OS バージョンが落とせます。たぶん、更新も5.7 までは上がらない…?。(未確認)

4. Fedora を使わない場合、「Manjaro GNOME」を使う

→個人的にはこちらがオススメ。自由に何でも入れられるので便利だけど、穴が多くなりやすいので業務で使うには問題があるかも。

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カーネル5.7 にアップしたところ、同じ現象になりました。

Manjaro Cinnamon 20.1 にて、「Cinnamon (Software ...)」セッションだと回避できました。 もしかしたら、Fedora 32 Cinnamon で、「Cinnamon (Software ...)」セッションを使うと回避できるかもしれません。

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参考: 立ち上げ時の、grub のメニュー

参考:

fedora 30からgrubの仕様が変わった

カーネルの置き場所:
$ ls /boot/

System.map-5.6.6-300.fc32.x86_64
config-5.6.6-300.fc32.x86_64
efi
elf-memtest86+-5.01
extlinux
grub2
initramfs-0-rescue-cf6154bd29f74ee8be5b6acca8114a96.img
initramfs-5.6.6-300.fc32.x86_64.img
loader
memtest86+-5.01
vmlinuz-0-rescue-cf6154bd29f74ee8be5b6acca8114a96
vmlinuz-5.6.6-300.fc32.x86_64
grub のメニューへの登録:
$ sudo ls /boot/loader/entries/

cf6154bd29f74ee8be5b6acca8114a96-0-rescue.conf
cf6154bd29f74ee8be5b6acca8114a96-5.6.6-300.fc32.x86_64.conf

→boot 時のgrub の画面にて、メニューのエントリーの書き方が以前とは変わりました。 /boot/loader/entries/ に各エントリーの設定ファイルを置けば、ブート時のメニューに追加され、消せばメニューから消えます。

grub の設定を確認:
$ sudo grubby --info=ALL

index=0
kernel="/boot/vmlinuz-5.6.6-300.fc32.x86_64"
args="ro rhgb quiet"
root="UUID=f8b7d62b-f6be-4e98-a9d9-9516a6a3a82d"
initrd="/boot/initramfs-5.6.6-300.fc32.x86_64.img"
title="Fedora (5.6.6-300.fc32.x86_64) 32 (Thirty Two)"
id="cf6154bd29f74ee8be5b6acca8114a96-5.6.6-300.fc32.x86_64"

index=1
kernel="/vmlinuz-0-rescue-cf6154bd29f74ee8be5b6acca8114a96"
args="ro rhgb quiet"
root="UUID=f8b7d62b-f6be-4e98-a9d9-9516a6a3a82d"
initrd="/initramfs-0-rescue-cf6154bd29f74ee8be5b6acca8114a96.img"
title="Fedora (0-rescue-cf6154bd29f74ee8be5b6acca8114a96) 32 (Thirty Two)"
id="cf6154bd29f74ee8be5b6acca8114a96-0-rescue"

→エントリのindex 番号は、0 から始まります。index=0、index=1

grub のメニュー画面:
Fedora (5.6.6-300.fc32.x86_64) 32 (Thirty Two)
Fedora (0-rescue-cf6154bd29f74ee8be5b6acca8114a96) 32 (Thirty Two)


   Use the  and  keys to change the selection.
   Press 'e' to edit the selected item, or 'c' for a command prompt.
The selected entry will be started automatically in 3s.

→3 秒後にデフォルト(index=0)が選ばれます。

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まとめ

Fedora は、業務向けで、有料サポートのRHEL の元になるOS 素材です。

アプリが古めなのは、公式以外にサードパーティリポジトリも存在し、管理できるしくみがあるからみたい。

とりあえず動くバージョンを入れておき、バージョンを上げたいときは、自己責任で、別のリポジトリを有効化してインストールできます。これならOS の開発に集中できますし、利用者からも不満は出ません。個人的なリポジトリを作ろうという開発者も出てきます。

-

Fedora の場合は、続けて更新していると、カーネルは(他のディストリビューションよりも)最新になります。

最新のカーネルだと最新のハードウェアに対応している可能性が高いので、業務用のPC を置き換えたいとき最新のパソコンが使えます。逆に最新のカーネルには実績がないという、大きなリスクがあります。

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  • Fedora を使うなら「立ち上げ時のメニューの保持数を多めに設定しておく」

  • Fedora を使うなら(一時的に)「インストールしてすぐにOSのバージョンを上げない設定にする」

  • 次のFedora 33 が公開されたら、まずはVM 上で「自分が使いたいアプリが使えるか」を確認

などが考えられます。

参考まで。

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目次

先頭

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